梅雨入りしたとは思えない良いお天気が続きますね。
ありがたいです。
先日お休みを利用し、国立博物館のグレートジャーニー展を見てきました。
やはり、気になるのは、靴やバッグ、革製品に目が行きました(笑)。
砂漠で使っている革の水筒は中の水が染み出したりしないのかなぁ、と思ったのですが、やはり少しずつ染み出すそうです。
ですが、その結果、染み出した水が気化する際に熱が奪われ、中の水が熱くならないそうです。
ポリタンクの水は熱くなってしまい、とても飲めないそうです。
やっぱり、天然の素材である革、すごいですね。
感動しました。
確かに、革靴ならば通気性もありますが、ゴムの靴だと蒸れますよね。
きわめて実用的に生活の一部として革製品が使われていることに感動しました。
他にも防寒具としてのアザラシ皮の服や、人のミイラや干し首なども展示してありました。
ちょっと怖い話ですが、ミイラや干し首なども言ってみれば革ですから、腐敗しないよう、なめして保存していると思うと、本当にすごい技術だなと、感動しました。
さてさて、ちょっと余談が長くなりすぎました。
本当に良かったんです、グレートジャーニー展、もう少しで終わってしまうそうなので、気になる方はお早めに(笑)。
さてさてさて。
本題に。
今日は、こちらの靴。
最近多い、比較的ペッタンコに近い靴です。
こちらの靴のカカトが低すぎ、かえって疲れてしまうとの事。
最初はカカトに、同じくらいの厚みのゴムを付けて、倍くらいの高さにして欲しいとのご要望でした。
もともとこのくらいです。
そのまま、このカカトに、厚めのゴムを付けてしまうと。
こんな感じでカカトの後の方の部分に隙間が空いてしまうのが分かりますでしょうか?
これだと、ガタガタしてしまいます。
そこで、
こんな感じで靴のカカトの前のほうを薄く削っていきます。
そうすることで、ゴムを付けたときの、カカト後ろ側(写真の右のほう)のガタツキを軽減するようにします。
それでも、写真で分かるとおり、若干の隙間が空いています。
ですが、2枚上の写真に比べると、だいぶ隙間が小さくなりました。
今回は1センチ程度高くします。
上の写真の右側が元の高さ、左が高くした分です。
ちなみに。
もともと靴の作りが、高いカカトの木型を使っていないので、カカトからつま先にかけてのラインが真っ直ぐです。
今私の指がある辺りです。
本来、カカトが高い靴の場合
こちらのパンプスだと分かりやすいですが、指差しているぶぶんが真っ直ぐでなく、カーブしているのが分かります。
このカーブがないと
靴の地面につく部分が指差している辺り、かなり前のほうに来てしまいます。
それにたいして、もともと高いパンプスの場合。
きちんと、足の指の付け根のほうが地面に着くバランスになります。
上の写真のように、地面に着く部分が、あまり、つま先のほうになると、実際に足を入れて体重をかけると、当然靴がグニャリと曲がることになります。
靴のためにも、体の健康のためにもお勧めはしません。
そんなわけで、極端にカカトを高くすることはお勧めしません。
通常1センチ程度でしょうか。
ちなみに余談ですが。
逆に、高いかかとを低くするとこの写真のように、えらいことになります。
つま先が上がり、本来まがる部分が体重をかけることで、グッと伸びることになります。
なので、ヒールを低くするのも限界があります。
ですが、それはまた別のお話。
さて、ということで、
今回は1センチ高くする方向で落ち着きました。
実際のところ、1センチ高さが変わると、履き心地はかなり変わります。
いきなり極端な変更はしないほうが良いですよ、本当です。
今回のお修理ヒールアップ、2100円で行いました。
ちなみに、こちら婦人靴で1センチのゴムをカカトに足す方法です。
たとえば、紳士靴で、元もとのゴムを外し、革を積んで新しい、ゴムのヒールを付け直すと、4200円になったりします。
元のものをはずさなければ、そのまま積み上げて、2425円になったりします。
そのあたりは、材料や方法によって変わりますので、ご相談ください。
期間は1時間程度でしょうか。
話しが色々ぶれますが、上でもご紹介したとおり、極端な変更はお勧めしません。
ところが一度、男性のお客様でこんなことが。
いつもどおり、1センチ弱高くするなら問題ないかと思いますよ、お勧めしたところ。
『結婚式の2次会限定で、その2時間、背が高くしてください!!』とのこと。
それならば、健康被害があるとも思えないですし、2時間靴が壊れないように、もたせることは、できる気がしました(笑)。
それくらい、のっぴきならない事情でしたら、できる限りのお手伝いをさせていただきます!!
ぜひ、色々ご相談ください!
できる限りのお手伝いができればと考えております!
皆様のご来店お待ちしております!!!
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